僕は、センターに入る前は小学校、中学校にほとんど行けず、高校も通信制で基本的に家から出ずに、引き籠りがちでした。でも、母親に能開センターを教えてもらい、何かが変わるかもしれないと思い、入所しました。 入所直後は、周りの子がどんどん仲良くなっていく中、僕は誰にも話しかけられずにいました。そんな中で声をかけてくれた人がいて、そこから能開が楽しくなり、久しぶりに友達と呼べる存在ができ、初めて友達と映画や食事に行き、そこから能開に入ってよかったと思うようになっていきました。
僕は能開センターに入る前、人に自分から話しかけることができなくて、何度も困った経験をしました。でも能開センターでは人と話す機会がとても多いので嫌でも人と話すようになり、今は、人に話しかけることへの拒否感はなくなりました。
センターでの訓練やキャンバス秦野での集団生活、初めてのことやつらいことは沢山ありましたが、それ以上に楽しかったことや、うれしかった事もありました。もともとパソコンが好きで、体を使った仕事は苦手だったんですが、先生から自分の得意分野を生かせる事務系の会社を紹介してもらい、実習で頑張った結果、無事に今の会社に就職することができました。
息子は中学卒業後、15歳で入所しました。入所後1ヶ月くらいは友達に自分から声を掛けられず、一人でさみしそうにしている姿を見かけましたが、実は周りも同じタイプの子が多く時間がかかっただけで、仲良くなってからは楽しそうに過ごしていて安心しました。
訓練中は一人一人の能力や特性に合わせて丁寧にご指導してくださり、資格や検定の取得も意欲的に励むことができ、達成する喜びや自信を得ることができました。 寮生活では、自立に向けての意識づけやグループホームに入所する前の予行練習として、できるだけ手を貸さずに見守りました。
離れて暮らすことにお互い不安は大きかったし、はじめはルールや規則を守れず苦労しましたが、きちんと決まりを守る中での自由や楽しみを見いだせるようになりました。
寝食を共にする深い付き合いの仲間にも、気づかいや距離感は必要だということも寮生活だからこそ学ぶことができ、大きく成長した2年間でした。自分の意志で就職という目標に向かって努力する姿を見て、親としても子育てに自信が持てたし、離れていても心はつながってる確信が持てたことで子離れの準備もできました。